茨城県つくば市にある運動と食の健康総合施設【マンマビレッジ】を運営しています
健康に不安があるけど『時間がない』『続かない』『何をして良いか分からない』という方向けに
“一生涯体型や不調に悩まない習慣作り”をお伝えしている
ウェルネス習慣化トレーナーの川谷 響です。
最近、テレビや雑誌で
“座りっぱなし”が身体に悪い!
というトピックが取り上げられていました。
現代人の働き方といえば、多くの方がデスクワークだったり車移動だったりで、主には座りっぱなしの仕事をしています。
こんなことを言ってブログを書いている川谷も、ざっと2時間近くは座りっぱなしです(汗)
仕事以外でも、テレビを観たり食事をとったり電車に座ったり、振り返ってみると多くの場面で私たちは座りっぱなしの状態にあることがわかります。
では、座りっぱなしがどう身体に悪いのでしょうか?
簡単に結論をいうと、
座りっぱなしの時間が長ければ長いほど、病気や死亡のリスクが高まる!
ということです。
この根拠になった論文は、アメリカ人を対象に研究調査なのですが、他にも続々と論文が出てきています。
そこで、今回は座りっぱなしが健康に与える影響について、川谷が読んだ論文の内容をできるだけわかりやすく解説したいと思います!
音声版もあります
運動しててもだめ!?座りっぱなしが与える健康への影響とは?
座りっぱなしが健康に与える影響を明らかにして、火付け役となった研究があります。
それがこちらです。
(引用:Amount of time spent in sedentary behaviors and cause-specific mortality in US adults.より)
約24万人のアメリカ人を対象に、1日のうちに座っている合計時間と死亡率(全死亡と心血管疾患による死亡)での関係を調査した研究です。
これだけ見せられてもなんのこっちゃって感じですよね(笑)
ざっとまとめて、この研究でわかった重要な指摘は、
座りっぱなしの時間が1日7時間以上あると全死亡リスクが1.5倍、
心血管疾患(心筋梗塞や血管狭窄症など)で死亡するリスクが2倍になる!
ということです。
しかもこれは、普段毎日カラダを動かしたり運動したりする習慣がある人でこの数値だそうです。
これはつまり、運動の習慣がある人でも座りっぱなしの時間が長ければ、その恩恵を受けられないということが明らかにされています。
ちなみに、全く体も動かさないし、だけど座りっぱなしの時間が7時間以上あるという人は、全死亡リスクが2.8倍、心血管系疾患で死亡するリスクが4.2倍になるということです。。。
このような研究から、座りっぱなしが健康に多大なる悪影響を及ぼすことが分かってきました。
座りっぱなしがなぜ悪いの?
では、そもそもなぜ座りっぱなしがこれだけ健康に悪影響を及ぼすのでしょうか?
原因として考えられているのは大きく2つです。
- 血流の悪化
- 筋力の低下
①血流の悪化
まず、座りっぱなしの時間が長ければ長いほど、下半身(特にお尻やもも裏)の血流が悪くなります。
下半身の筋肉は、人の身体で一番大きく強い筋肉なので、その分流れる血液の量も多いです。
ですが、座りっぱなしによって血管が常にぎゅーっと押しとどめられると、
下半身に送られる血流が悪化して、十分な酸素や栄養が送られなくなってしまいます。
こうした要因が、動脈硬化を引き起こしたり、がん細胞の増殖を促進したりしてしまうのではないかと考えられています。
②筋力の低下
また、座りっぱなしの時間が長いと、単純に下半身の筋力が低下します。
下半身の筋力は20代をピークに低下しやすく、そのスピードは上半身よりも高いことが多くの研究で分かっています。
ただでさえ落ちやすい下半身の筋肉なのに、座りっぱなしによってさらに拍車がかかるので、筋力の低下はかなり深刻なものになると考えられます。
これを考えると、電車でお年寄りに席を譲るのが果たして本当にいいことなのか、、、?
なんてことを職業柄考えてしまいます(笑)
座りっぱなしを解消して健康になるためには?
ここまで、座りっぱなしが健康に与える影響とその原因についてお話ししました。
今このブログを読んでいるあなた、座ったまま読んでて大丈夫ですか?
川谷はブログを書きながら非常に焦っています(早く書き終えねば!笑)
でも、焦って明日からいきなりマラソン始めたところで、研究でも分かっている通りリスクはそれほど解消できません。
座るという行動は、人の生活にとってなくてはならないものです。
大切なことは、いかにバランスを取りながら座りっぱなしの時間を減らしていくかになります。
座る時間を”細切れ化”すれば健康被害を減らせる!
そこで、ネガティブなことだけでなく、ポジティブな発表をしてくれている研究がありました!
(引用:Too much sitting: the population health science of sedentary behavior.より)
テレビのバグじゃありませんよ?(笑)
この研究は、はじめにあげた研究と同じく、座る時間が死亡や病気のリスクを高めることを報告しています。
ですがもう1つ、興味深い報告をしています。
それは、
座る時間が同じでも、間の時間を”細切れ”にすればそれらのリスクを減らすことができる!
と言っている点です。
どういうことかというと、座る時間が同じく7時間あったとしても、合間合間に席を立ったり歩いたりするなどして、
連続して座る時間を短くすれば、健康へのリスクを減らすことができるというわけです!
座りっぱなしを解消して健康になるための3つの秘訣
これらのエビデンスを踏まえて、座りっぱなしを解消して健康になるための3つの秘訣をご紹介します!
- 1時間以上連続して座らない
- テレビを観る時間を最低2時間減らす
- 自分がどこでどれだけ座っているかを観察する
①1時間以上連続して座らない
まず、1時間以上連続して座らないことをオススメします。
そもそも、人間の集中力はどんなに頑張っても連続で40分程度しか続かないと言われています。
単純にトイレに行ったり、自動販売機に飲み物を買いに行くような行動でも構いません。
とにかく定時的に席を立つということが大切です。
その時に、可能であればお尻やもも裏まわりの筋肉を前屈でストレッチしたり、
できれば椅子を使ってスクワットなんかができると尚いいでしょう!
②テレビを観る時間を最低2時間減らす
テレビというのはなかなか怖いものです。
何気なくテレビをつけて、それほど観たくもない番組をだらだら観て気づいたら3時間経ってた。。。
それで寿命が縮まるなんて、正直馬鹿馬鹿しいですよね?
テレビをみる時間が長いと感じている人は、最低でも2時間はテレビを観る時間を減らしましょう!
そもそもテレビをつけない習慣を身につけるために、普段目につきにくいところにリモコンを置くというのも1つの手です。
一番いいのは、テレビのコンセントを抜いてしまうことですが(笑)
現代で言うと、youtubeもなかなかのクセ者です。
染み付いた習慣を変えるのはなかなか難しいので、そうせざる負えない環境を作ってしまうというのがとてもオススメです!
③自分がどこでどれだけ座っているかを観察する
そもそも論的な話になってしまいますが、普段自分がどこでどれだけ座っているのかをご自身で観察してみることが重要です。
研究では、1日7時間と言っていましたが、自分がこの論文を見た時
『そんなに座ってるもんなのかなぁ?』
と疑問に思いました。
ですが、そこから自分の座っている時間を意識的に観察してみたところ
- 大学院の授業中
- 電車での移動時間
- セッションの間の待ち時間
- ブログを書く時間
- 食事を取る時間etc…
こう考えると、自分めっちゃ座ってるじゃん!!!と痛感させられました(笑)
それを知ってから、電車移動はできるだけ座らないようにしたり。デスクワークも1時間おきには席を立つクセを意識するようになりました。
なので、まずは自分がどこでどれだけ座っているのかを意識して1日を過ごしてみましょう!
色々なところで発見があるはずです。
まとめ
以上のことをまとめますと、
座りっぱなしの時間が長ければ長いほど、運動してても死亡や病気になるリスクが高くなる。
連続して座らないことでそのリスクは減らせるので、
- 1時間以上連続して座らない
- テレビを観る時間を2時間以上減らす
- 自分がどこでどれだけ座っているかを観察する
といったポイントを意識して座りっぱなしの時間をなるべく減らすことが重要!
余談ですが、今海外では”スタンディングデスク”という働き方が普及してきています。
立ったままで仕事をするライフスタイルが、日本でも当たり前になるかもしれませんね!
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〜こんな方にオススメ〜
・若い頃は運動もしていてダイエットとは無縁だったのに、今になって痩せなくなった
・ダイエットは自己流で何度もやったけどリバウンドの繰り返し。
・どんなトレーニングをすればいいか、効果が出ているか分からず結局続かなかった
・いくつになっても趣味・旅行・お洒落等お好きな事を存分に楽しみたい!
・子供や孫、家族・大切な人との時間を元気に若々しく過ごしたい!
参考文献
・Adverse Effects of Prolonged Sitting Behavior on the General Health of Office Workers.
・Sedentary behaviour and cardiovascular disease: a review of prospective studies.
・Amount of time spent in sedentary behaviors and cause-specific mortality in US adults.
・Too much sitting: the population health science of sedentary behavior.
・Effects of television viewing reduction on energy intake and expenditure in overweight and obese adults: a randomized controlled trial.
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