科学的根拠あり!ピラティスで得られる5つの効果

茨城県つくば市でパーソナルトレーナーをしている川谷 響です。

私ごとですが、今年の4〜5月にかけてPHI Pilatesという団体でピラティスインストラクターの資格を取得しました!

パーソナルトレーナーは基本的にダンベルや重りを使った筋トレを教えるのがメインではあるんですが、クライアントそれぞれの目的に合った手段を提供するために、ピラティスは非常に役立つと思い取得しました。

最近では、フィットネスクラブでピラティスのグループレッスンが増えてきたり、パーソナルジムでもピラティス専門のジムが出てきたりしていますね。

じゃあ、ピラティスには一体どんな効果が期待できるのでしょうか?

そもそもピラティスって何なんでしょうか?

自分もピラティスの資格を取得するにあたり、本やセミナーなどでちょくちょく勉強しましたが、その歴史や効果については正直はっきりとわかっていませんでした。

そこで、自分の強み(と呼べるほどのものではありませんがw)である学術書籍や論文から、ピラティスには科学的にどんな効果が証明されているのか?について調べてみました!

全部を調べられたわけではありませんが、ピラティスには大きく5つの効果が期待できることがわかっています!

今回はピラティスで得られる効果について、科学的な根拠も踏まえてご紹介したいと思います。

そもそもピラティスとは?

ピラティスがそもそもどういうものなのかについて、簡単にご説明したいと思います。

ピラティスの創始者:Joseph Pilates

ピラティスの創始者:Joseph Pilates(ジョセフ・ピラティス)

ピラティスとは、20世紀初頭にドイツ人で軍の看護師をしていたJoseph Pilates(ジョセフ・ピラティス)氏が考案したとされる身体調整法のことです。

『ピラティスって人の名前!?しかも男!?』と自分はまず最初に驚きました(笑)

もともと、ピラティスさんは第一次世界大戦中に負傷した兵士や軍の捕虜に対してのリハビリテーション療法としてピラティスを開発したそうです。

ピラティスの根幹をなす考え方として“コントロロジー”というものがあります。

簡単に言えば、自分の体をいかに意識(コントロール)して自在に動かせるかという考え方です。

ジョセフ・ピラティスさんの死後、ピラティスを全世界に普及させるとして最も大きな団体であるPMA(Pilates Method Alliance)では、ピラティスを次のように定義しています。

A method of exercise and physical movement designed to stretch, strength, and balance the body.

訳:身体のストレッチ、筋力強化、そしてバランス強化のためにデザインされたエクササイズと身体の動作法である。

(参考:Pilates Method Alliance HP より)

トレーニングともストレッチとも少し違う、いわゆるボディワークという表現が個人的にはしっくりくる気がします。

私が取得したPHI Pilatesでは、ピラティスを“The Study Of Movement” (動作を学ぶこと)と称しています。

つまり、ピラティスは人間本来の身体がもつ動作を学ぶことを目的としたボディワークと言えます。

マットピラティスとマシンピラティス

ピラティスには2種類のやり方があります。

マットの上で自分の体だけを使ってボディワークを行うマットピラティスと、専用の機器や小道具を使って行うマシンピラティスがあります。

リフォーマーでマシンピラティスを指導するジョセフ・ピラティス氏
(写真:リフォーマーと呼ばれるマシンで指導するジョセフ・ピラティス)

普通のフィットネスクラブではマシンを使ったピラティスは行われていないので、あまり知られていないことが多いですが、高齢者や身体的に不自由な人でもマシンを使うことでピラティスの効果を最大限に得ることができます。

マシンピラティスは専門のピラティススタジオなどで受けることができます。

ピラティスで得られる5つの効果とは?

ここまで、ピラティスの歴史と定義についてご紹介しましたが、実際にどんな効果があるのでしょうか?

先ほどご紹介したピラティスの定義にもあったように、身体のストレッチ、筋力強化、バランス強化をピラティスでは目的としていますが、学術論文や書籍を調べたところ、大きく5つの効果あることがわかりました。

これらは自分も実際にピラティスを行なってみて、またクライアントに指導させていただいた体感としても非常に効果を感じます!

以下に詳しくご説明します。

  1. 姿勢の改善
  2. バランス能力の向上
  3. 痛みの改善
  4. ダイエット効果
  5. 血液循環の改善

    ①姿勢の改善

    まず、ピラティスの効果として最も良く知られているのが、姿勢が良くなるという効果です。

    中年女性に対して、週3回12週間のピラティスセッションを行なったところ、3次元スキャナを用いて評価した姿勢のアライメント(整列具合)が有意に改善したことが報告されています。

    (参考:Effect of mat pilates exercise on postural alignment and body composition of middle-aged womenより)

    特に、矢状面(縦方向の姿勢)と水平面の姿勢が改善されたということで、猫背や反り腰といった姿勢や、身体の歪み・ねじれといった悪い姿勢にピラティスは効果的だというわけです。

    ピラティスには、背骨を柔らかく動かせることが身体の健康においてとても重要だという考えがあり、身体の中心である背骨を自由自在に動かせるようにするためのワークがたくさんあります。

    姿勢は鍛えず”整える”!姿勢を良くするための4つのポイントでもご紹介しましたが、姿勢を良くするために大切なポイントは、

    ・筋のバランス
    ・体の動かし方
    ・呼吸
    ・メンタル

    を整えることです。

    背骨にはたくさんの筋肉と呼吸筋である横隔膜、さらには体と心のバランスを保つ自律神経が通っているので、背骨を柔らかく健康に保つことで自然といい姿勢が作られるというわけですね。

    ②バランス能力の向上

    次に、これは定義の中にもあったように、バランス能力が向上します。

    特に、高齢者介護予防策として転倒の防止が重要視されていることから、高齢者に対してピラティスがバランス能力を向上させて転倒を防止することができるかという研究がいくつか行われています。

    結論として、確かにピラティスの実施は高齢者のバランス能力を有意に向上させる効果が認められています。

    (参考:Effect of pilates exercise for improving balance in older adults: a systematic review with meta-analysisより)

    ただし、実際にバランスの能力が向上しても、それが転倒の防止に役立つかどうかまでは、残念ながらはっきりした結論には至っていないようです。

    バランス能力が向上する理由としては、ピラティスが重視する深層筋(インナーマッスル)が強化されることが考えられます。

    体幹で言えばコア呼ばれたり、関節で言えばスタビライザー筋などと言われる筋肉になりますが、ピラティスの特徴である“呼吸をしながらゆっくりと正確な動作を意識して行う動き”がバランス能力の向上に効果を発揮していると考えられます。

    ③痛みの改善

    ピラティスは腰痛や肩こりといった痛みの改善にも効果があることがわかっています。

    90人の腰痛患者を集めてピラティスのセッションを6週間と12週間行なったグループでは、どちらも有意な腰痛の改善効果が見られました。

    (参考:Comparative effects of 12 weeks of equipment based and mat Pilates in patients with Chronic Low Back Pain on pain, function and transversus abdominis activation. A randomized controlled trialより)

    また、同じく6~12週間行なったピラティスの介入によって慢性的な首・肩こりが改善されたという効果の報告もあります。

    (参考:Comparative effectiveness of Pilates and yoga group exercise interventions for chronic mechanical neck pain: quasi-randomised parallel controlled studyより)

    そもそも肩こりや腰痛がなぜ起こるかといえば、原因は様々ですがほとんどは体の使い方が悪いことで起こります。

    長時間偏った姿勢をとったり、間違った運動のパターンで繰り返し動いてしまうことによって、負担のかかった部位に痛みが生じてしまうのが肩こり・腰痛の主な原因です。

    ピラティスは、そうした長時間の悪い姿勢で偏った筋のバランスを整え、正しい運動パターンを体に身につけさせることができるので、痛みを起こさない動作を身につけることができると考えられます。

    ④ダイエット効果

    これは、女性にとっては非常に嬉しいエビデンスかもしれません!

    ピラティスは激しく動いたり思い負荷をかけて行うような運動ではないので、痩せるような効果はあまり見込めないんじゃないかと正直自分は思っていました。

    ところが、学術論文を調べてみると結構ダイエットにも有力な効果が得られることがいくつか報告されていました。

    トルコにある大学の研究によれば、34人の肥満女性に対して週4回、8週間のピラティスレッスンを行なったところ、BMI、体脂肪率、ウエストヒップ比、腕周りの太さ、基礎代謝量に有意な改善効果が認められました。

    (参考:The effect of 8 week pilates exercise on body composition in obese womenより)

    他にも、16週間のピラティスプログラムが参加者の体重、内分泌および体脂肪量を有意に減少させ、筋肉量も有意に増加させることが報告されています。

    (参考:The effects of 16-weeks pilates mat program on anthropometric variables and body composition in active adult women after a short detraining periodより)

    こういった効果がなぜ起こるのかについては、見た論文が有料で詳細まで確認できなかった点と、唯一全文で書かれた論文がスペイン語で書かれていて解読不可能だったため(笑)、詳しい考察はわかりません。

    ですが考えられることとして、ピラティスによってこれまでうまく使われていなかった深層の筋肉が刺激され、体全体の基礎代謝量が増加したことが考えられます。

    表層の筋肉(アウターマッスル)よりも、深層の筋肉(インナーマッスル)の方が長い時間姿勢や動きを支えているためにエネルギー消費量が高いということが言われるので、そうした代謝量の増加がピラティスを行うことで起きているのだと考えられます。

    ⑤血液循環の改善・向上

    最後は、血液の循環機能が改善・向上することが言われています。

    ピラティスは、呼吸とともにゆっくりとした動きを行うのが特徴的な運動です。

    呼吸生理学の考え方から言われることとして、運動と組み合わされた特異的な呼吸は、血行を改善すると考えられています。

    また、運動に合わせた特異的かつ統制された呼吸の統合は、循環動態の向上や代謝的な副産物の排出を促進する一方で、結合組織(筋膜)の水和作用を促進すると提唱されている。

    (参考:人体の張力ネットワーク 膜・筋膜―最新知見と治療アプローチ科学的根拠あり!ピラティスで得られる5つの効果より)

    専門書なので難しい言葉で書かれていますが、要はピラティスのように呼吸と運動を合わせて行うことで血液の循環が促されるとともに、血管の環境を悪くする物質を流してくれる効果が期待できるということです。

    呼吸を止めていきむような高強度の筋トレを行うと、高血圧や動脈硬化を引き起こすことも報告されているので、健康的な血管を維持するには呼吸止めずにゆっくり行う運動が効果的なわけですね。

まとめ

以上のことをまとめますと、

ピラティスには科学的根拠のある効果として、

①姿勢の改善
②バランス能力の向上
③痛みの改善
④ダイエット効果
⑤血液循環の改善

といった効果が期待できる。

気をつけていただきたいのですが、ピラティスはあくまでこれらの効果を期待できる運動の”手段の一つ”であることです。

私のパーソナルトレーニングではピラティスをベースに行なっていますが、それも1つの引き出しとしてご提供させていただいております。

他の運動や食事、十分な休養なども考えて、最大限ピラティスの効果を得られる体づくりを目指しましょう!!

つくば市でピラティスをベースにしたパーソナルトレーニングをご希望の方は、是非ご相談ください(^^)

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参考文献

・Effect of mat pilates exercise on postural alignment and body composition of middle-aged women
・Effect of pilates exercise for improving balance in older adults: a systematic review with meta-analysis
・Comparative effects of 12 weeks of equipment based and mat Pilates in patients with Chronic Low Back Pain on pain, function and transversus abdominis activation. A randomized controlled trial
・Comparative effectiveness of Pilates and yoga group exercise interventions for chronic mechanical neck pain: quasi-randomised parallel controlled study
・The effect of 8 week pilates exercise on body composition in obese women
・The effects of 16-weeks pilates mat program on anthropometric variables and body composition in active adult women after a short detraining period

 

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ABOUTこの記事をかいた人

茨城県土浦市出身。ピラティスと科学的根拠をベースにした運動指導で、リバウンドしない身体作りから、週2回通い続けた整体を卒業できる痛み・不調のない豊かな身体作りまで、幅広くサポートするパーソナルトレーナー。現在クラウドファンディングで105万円の資金調達をし、つくば市に創業した【暮SHIFT(くらシフト)】を活動拠点に、"地域に寄り添うトレーナー"として活動している。