大学院に通いながらパーソナルトレーナーをしてみて気づいた3つのこと

大学院に通いながらパーソナルトレーナーをしてみて気づいた3つのこと|茨城県つくば市のパーソナルトレーナー川谷響|ORIGINESS

茨城県つくば市でパーソナルトレーナーをしている川谷 響です。

実は川谷、パーソナルトレーナーとしてつくば市で活動する傍ら、筑波大学大学院修士課程体育学専攻で学位を取るため、つい先日の今まで奮闘しておりました。

お陰様で、ようやく修士論文の提出と学位審査が終わり、晴れて合格することができました!

筑波大の大学院というと、結構な方に凄がっていただけるのですが、大学院進学のハードルはそれほど高くないと思います(自分は院から筑波大だったので、大学から筑波にいる人の方がよっぽど優秀です)。

大学院に入るだけじゃあまり意味を成しません。

何を研究して、また研究の中で何を得るかがとても大切だと、そう感じた2年間でした。

(とは言いつつ、ヒーヒー言いながら一旦投げ出そうと思ったのは秘密…笑)

パーソナルトレーナーの仕事との両立に悩み、一時は本気で休学(または退学)を考えました。

でも、研究の道を知る事で、最新の知見がどのように生まれているのかを経験する事で、現場に生きるものがあるのではないかと、

そう考えてなんとかやりきる事ができました(ホッ)。

そして、2年間の大学院生活を経てみて、2年前とは考え方や見え方が色々と変わってきました。

川谷の中の結論として、

  • 学校教育の価値は大学院まで行ってみないとわからない
  • 研究やエビデンスを語れるトレーナーが今後求められる(かも)

という事です。

今回は、2年間大学院に通いながらパーソナルトレーナーをやってみて、自分なりに気づいたことをお話しいたいと思います。

大学院に通いながらパーソナルトレーナーをしてみて気づいた3つのこと

  1. 研究の中で現場に役立つ事がたくさん学べる
  2. 研究者と経営者の考え方って実は似てる
  3. ただ、エビデンス(科学的根拠)が絶対じゃない

①研究の中で現場に役立つ事がたくさん学べる

大学院でやることといったら、まず何よりも合コン!

ではなく(笑)、研究です(ちなみに川谷は合コンの経験がありません←)

自分の専門領域の分野で、まだ明らかになっていないことを調べて、実験して、得られた結果を論文にして発表したり、

プレゼンをして学会で発表したりします。

その過程の中では、これまでに明らかになっていることを、先行研究から一生懸命調べたり、色々な文献を読んで知識をつけたりしないといけません。

そのためには、難しい日本語を理解しなきゃいけなかったり、数字がどんな意味を成しているのか解析できないといけなかったり、

物事の仕組みを知らないといけなかったり、歴史を知ってないといけなかったり、また自分の意見を幅広く伝えられないといけません。

これって、今ままで私たちが勉強してきた5教科ですよね?

  • 日本語を理解する(国語)
  • 数字を読み解く・計算する(数学)
  • 物事の仕組みを理解する(理科)
  • 過去の歴史を知る(社会)
  • 自分の意見を幅広く伝える(英語)

こんなことを考えると、

『あ、学校で勉強してる科目って、研究(現代の課題を解決して世の中に新しいものを生み出すこと)をするスキルを磨くためにあるんだ!』

と、自分は腑に落ちたわけです(こじつけに見えるかもしれませんが)。

また、トレーナー業をする中でも、研究で培ったスキルが役立つと思う事が多々ありました。

トレーナーに必要なスキルとして、

  • 説明力
  • 論理的思考力

この2つが重要だと川谷は思います。

クライアントに身体のことやトレーニングの知識をわかりやすく伝えることはもちろん、

その人の身体がどうやれば変わるのか?なぜそのトレーニングがその人に必要なのか?

こうしたことを筋道を立てて論理的に伝えて、クライアントに納得してもらった上でセッションを行なっていく必要があります。

相手がきちんと理解できていないままトレーニングを行なっても、それは効果を得られないばかりか、クライアントに信頼してもらえません。

大学院での研究活動の中では、研究員や教授に自分の研究計画を何度も見せて、その度に

『ここがダメあれがダメ!ここが何を言ってるのか分かりにくい!』

そんなことを散々言われながら(なかなかメンタルやられます泣)、文章の一語一句厳しく指摘されながら論文を作成します。

そんなことを繰り返すうちに、どういう表現をしたら相手が理解してくれるか?どんな話の流れを組んだら相手が納得してくれるか?

というスキルが自然と身についていきます。

これは自分にとって非常に大きな経験でした。

おかげで今いるクライアントさんには、

『説明が分かりやすい』
『川谷さんの言っている事は納得できる』

そう言っていただけるようになりました(^^)

②研究者と経営者の考え方って実は似てる

世の中的には、研究室に引きこもって見える研究者と、会社や組織を動かす経営者は似て非なるものだと思われているかもしれません。

でも自分は、研究者と経営者の両方を経験してみて、その思考プロセスはかなり似通っているんじゃないかと感じました。

というのも、研究者は今明らかになっていない問題に対して、

研究計画を立てる

実験・調査をする

得られた結果を解析して結論を導き出す

それを元に新たな研究に着手する

というステップを踏みます。

対して経営者(ビジネスマンもですが)は、世の中の市場に対して

販売や集客戦略を考える

実際に販売やサービスを提供して反応を見る

売り上げや成果を分析して改善策を考える

新たな商品やサービスを提案する

つまり、研究者も経営者も

計画を立てて(Plan)

実際にやってみて(Do)

原因や理由を解明して(Check)

改善してまた実行する(Action)

というプロセスを辿っているわけです。

これって社会人を経験した人なら一度は聞くでろうPDCAサイクルですよね。

PDCAサイクルとは?
生産技術における品質管理などの継続的改善手法。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)の 4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。
(引用:Wikipediaより)

このように考えると、一流の研究者が経営を極めたらすごい事が起こるんじゃないかなと妄想してみたりします。

経営者や現場人の立場から見ると、研究者って頭でっかちで、机上の空論ばかりで行動しない生き物に見えるかもしれません。

でも、実際権威のある教授や研究者の言動を見てみると、そのスピード感たるや行動力には驚かされます。

“ビジネスに学歴は関係ない”
“勉強ができても稼げなきゃ意味がない”

それは確かかもしれませんし、自分も同意見なところは多々あります。

ですが、あの人達の知見や行動力の賜物が、スマートフォンを発明したり、ガンを治す治療法を生み出したりしていることを忘れてはいけないなと。

研究者達の努力の結晶が、世の中をより良くしていることもまた間違いありません。

それを世に上手く発信できる経営者がいたら、それはもっともっと素晴らしい世の中を作るんじゃないかと、そう感じました。

③ただ、エビデンス(科学的根拠)が絶対じゃない

とはいえ、研究によって発表された科学的な根拠が、必ずしも絶対的に信頼できるわけではありません。

研究の中では一つの効果をみるためにさまざな条件を設けて(統制をして)、事細かく実験を行います。

その中には、『こんな場面絶対に現場で起きないでしょ。。。』ということもあります。

例えば、ある運動をしたら痩せるというエビデンスがあったとします。

それを聞いて『この運動をしたら絶対に痩せるのね!』と意気込んでやってみる人がいます。

でもその研究の中身を見たら、週6回のトレーニングで運動量も半端ないくらいやってるとか、食事条件を統一してカロリーコントロールをしているとか。

情報を深く踏み込まないと見えない事がエビデンスには多々あります。

その代表的な例が、以前紹介したタバタプロトコルです。

タバタトレーニングの真実!たった4分で1時間のダイエット効果は本当か!?

2017.09.23

エビデンスも正しく解釈して、それがどのような方法や対象者に基づいて論じられているのか?

そこを詳しく読み取る力がないと、いくらエビデンスといえどクライアントの成果に繋がらないこともあります。

ちなみに、今回川谷が修士論文で行なった研究は、

『中高齢者におけるフォームローリングが動脈機能に及ぼす影響』

という題目です。

簡単にいうと、近年話題になった筋膜リリースというメソッドがありますが、その筋膜リリースを行うと動脈硬化の改善に効果的だという研究報告がありました。

(参考:Acute effects of self-myofascial release using a foam roller on arterial function. Okamoto et al(2014)より)

しかし、この研究は大学生を対象とした若い人検討だけ行なっていたので、動脈硬化が進行する中高齢の人でどうなるかは分かっていませんでした。

なので、川谷の修士論文では中高齢者に向けた筋膜リリースが、動脈硬化の予防に効果的なのかを検証しました。

結果として、筋膜リリースは動脈硬化の予防・改善に効果的な可能性は示唆されたのですが、その結果の出方は先行研究とは全く異なりました。

このように、一概に筋膜リリースが動脈硬化に良いと言っても、条件が変われば結果も違ってるわけです。

ですが、それらを踏まえた上で、正しくエビデンスを理解して、それを正しく現場の指導に活かせる指導者が、今後より求められていくんじゃないかと、自分は思いました。

まとめ

久しぶりの更新と、大学院が終わった達成感で長々と語ってしまいましたが(汗)

結論としてはやはり、

  • 学校教育の価値は大学院まで行ってみないとわからない

    し、
  • 研究やエビデンスを語れるトレーナーが今後求められる(かも)

ということです。

学校で学ぶことはちっとも全てじゃないし、社会でどんな役に立つかなんて一生わからないまま終わる人もたくさんいるかもしれません。

でも、古くから生物の中で人間だけがやってきた学校教育が、今もまだ続いているのには理由がある気がします。

その一つの理由に、研究というものがあるのかもしれません。

そして、日々研究をしながら、何が真実で何が真実じゃないのか?何が今目の前の人にとって一番大切なのか?

それを日々PDCAで回していく事が大切なんじゃないかと、気づかせてもらった2年間でした。

ここからは、学生の身分を卒業し、現場一本で事業をしていくパーソナルトレーナーとして、より一層精進して参りたいと思います!

筑波大学スポーツ医学研究室のメンバー集合写真

お世話になった筑波大学スポーツ医学研究室の皆さん、ありがとうございました!!

最後に(マニアックな方へのプレゼント)

『川谷が書いた修士論文を読んでみたい!』

という超マニアックな方に朗報です!笑

LINE@にて、1週間限定で川谷の平成30年度修士学位論文

『中高齢者におけるフォームローリングが動脈機能に及ぼす影響』

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『修論希望!』

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参考文献

大学院に通いながらパーソナルトレーナーをしてみて気づいた3つのこと|茨城県つくば市のパーソナルトレーナー川谷響|ORIGINESS

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茨城県つくば市在住。子供の頃は肥満児で身体も弱く、毎月のように熱を出して寝込む生活を送る。親に勧められたスポーツを嫌々ながらやった結果、中学・高校では皆勤賞、校内の体力テストでは3年連続1位を達成する丈夫な身体に成長。しかし、競技生命に関わる怪我や祖父の癌によるの死をきっかけに、『運動を通して育む健康作り』に興味を持つ。大卒後、筑波大学院に進学しスポーツ医学を専攻、及び都内パーソナルジムで3年間修行を積む。現在はつくば市に拠点を移し、『健康100年を作る運動指導』をコンセプトに、累計600人以上のクライアントの身体の悩みと向き合っている。