タバタトレーニングの真実!たった4分で1時間のダイエット効果は本当か!?

茨城県つくば市でパーソナルトレーナーをしている川谷 響です。

いつの時代になっても、流行のトレーニングやダイエットメソッドというが出ては消えていきます。

食事で言えば〇〇だけダイエットや置き換えダイエットもそうだし、運動で言えばロングブレスダイエットなんかも一時期流行りましたね。

どの方法がいいとか悪いとかっていうのは、個人的にはないと思っていますが、こう言ったトレーニングやダイエットメソッドは人づてで伝わって、気づいたらとんでもない過大評価をされてしまうことが多々あります。

その中でも最近有名なのが、タバタトレーニングと言われるものです。

聞いたことがない人も多いかもしれませんが、テレビで取り上げられて知っているという人もいると思います。

『たった4分で1時間分運動しただけのダイエット効果が得られます!!』

大手のフィットネスクラブやテレビではこの効果を”究極のダイエットメソッド!”と謳っています。

自分もこれにはかなり惹かれました(笑)

そこで、調べてみたり実際に自分で実験してみたところ、どうやらタバタトレーニングのダイエット効果はあまりに誤解されまくっている!!ということがわかりました。

そもそも、タバタトレーニングの本当の効果はダイエットではありません!

この前の学会の際、実はこのタバタトレーニングの生みの親である田畑教授に実際にお会いして話を聞くことができました!

第72回日本体力医学会に参加してきました!

2017.09.20

その時田畑教授のお話を聞いても、タバタトレーニングがダイエットに効果的とはやっぱり言い難いなぁと感じました。

今回は誤解だらけのタバタトレーニングの真実について、自分の実体験と情報をもとにご紹介したいと思います。

タバタトレーニングとは?

まず、タバタトレーニングがどういうものかを簡単にご説明します。

タバタトレーニングとは、立命館大学の田畑泉教授が研究成果として発表して、海外で大ヒットしたトレーニングメソッドです。

ネットやメディアでは『tabata』とか『タバタプロトコル』とも言われています。

やり方として、20秒のほぼ全力運動(自転車こぎとかジャンプ)を10秒の休憩を挟んで6~8セット繰り返すというものです。

これはサッカーや格闘技のようなアスリートがよくトレーニングとして行うインターバルトレーニングを応用しています。

持久走のように強度低めで長く走るのではなく、高い強度で短時間の休憩を挟んでガンガン行うのがタバタトレーニングの特徴です。

もともとはスピードスケートの日本ナショナルチームで行なっていたトレーニングを、タバタ教授が科学的に検証したのがきっかけだそうです。

その研究成果として出した論文が海外で爆発的にヒットしたのが始まりと言われています。

(参考:究極の科学的肉体改造メソッド タバタ式トレーニングタバタトレーニングの真実!たった4分で1時間のダイエット効果は本当か!?)

タバタトレーニングで得られる本当の効果

じゃあ、このタバタトレーニングには一体どんな効果があるんでしょうか?

一言で言うと、短期間で驚異的に身体能力がアップします!

実際に田畑教授が出した論文をもとにご説明します。

爆発力と持久力が両方いっぺんにつけられる

ちょっと専門的な話になってしまいますが(一応専門家なのでw)、人間の体力には無酸素性の体力有酸素性の体力があります。

ウサインボルトや桐生選手のように100mを全力ダッシュするような運動では、酸素ではなく体の中にある糖質(グリコーゲン)をエネルギーとして使います。

思いっきりジャンプするときやパンチするときも同じです。

これを無酸素性の運動や爆発的な運動と呼びます。

反対に、マラソンやウォーキングのような運動は糖質も使いますが、長い時間走るために空気中の酸素をエネルギーにするので有酸素性の運動です。

いわゆる有酸素運動ですね。

こうした体力は、アスリートをみてもらうとわかるように、どちらかに優れるともう片方は劣る傾向にあります。

例えば、マラソン選手は長く走るのは得意でも早くダッシュするのは苦手ですよね?

100mの選手が持久走が苦手なのも同じで、本来無酸素性の体力と有酸素性の体力というのは合い慣れない関係とされていました。

しかし!タバタトレーニングはその常識を覆したということで話題になったんです!

田畑教授が出した研究によれば、6週間のタバタトレーニングを行なったことで、無酸素性と有酸素性の体力が両方とも有意に向上したことがわかっています。

(参考:Effects of moderate-intensity endurance and high-intensity intermittent training on anaerobic capacity and VO2maxより)

しかも、20秒やって10秒の休憩を挟むというこの時間配分がミソなようで、他のインターバルトレーニングのやり方よりもこのタバタトレーニングのやり方が一番両方の体力をアップさせる効果が高いということがわかったんです!

これはどちらの体力もつけたいサッカー選手やボクサーにとっては目から鱗のトレーニングメゾットや!ということで爆発的にヒットしました。

これらがタバタトレーニングが有名になった経緯です。

タバタトレーニングのダイエット神話

このように、アスリートをはじめとしたスポーツの世界でヒットしたタバタトレーニングですが、これがどういうわけか海外で究極のダイエットメソッドとして広まってしまったわけです。

タバタトレーニングの真実!たった4分で1時間のダイエット効果は本当か!?
引用:THEBODYBUILDINGBLOGより

タバタトレーニングの真実!たった4分で1時間のダイエット効果は本当か!?
引用:Skinny Msより

こんな感じで、海外のメディアではタバタトレーニングを『FAT BURN』とか『FAT SCORCHING』という名称で取り上げています。

つまり、たった4分で体脂肪を効果的に燃焼してダイエットができますよ!という効果で謳っているわけです。

海外でタバタトレーニングがヒットしたのはもう少し前の話ですが、これが日本に逆輸入式で広まって今では日本でもタバタトレーニングがダイエットメソッドとして知られるようになったのだと思われます。

これには実際に田畑教授も『そんな効果を言った覚えはない!』とおっしゃられていましたが、論文ではなくメディアによって世間ではダイエットメソッドとして知られてしまったのですから、なんとも言えない感情でしょう(笑)

実際に本当にタバタトレーニングで痩せたという人もちらほらいるようで、引くに引けない状況とも言えます。

でもこれも、情報を鵜呑みにして本質を見失ってしまった典型とも言える誤解です!

実際の消費カロリーは100kcal以下!?

タバタトレーニングは、1回あたりが4分で終わるとても短時間のトレーニングです。

やり方の違いによって10分や20分やるものもありますが、基本的に強度が高めで短時間でやる運動では先ほども言ったように無酸素性の体力でまかなわれます。

つまり、糖質がエネルギーに使われているので脂肪はほとんど使われないわけです。

タバタトレーニングのダイエット神話が浮上してから様々な大学や研究機関がタバタトレーニング中の脂肪燃焼効果や消費カロリーを測定したようです。

でも結果は、脂肪の燃焼は確かに促されるけど、消費されるカロリーはたかだか70~100kcalくらいだそうです。

要はおにぎり1個分、それを食べたらはいどっこいというわけです(笑)

しかも、田畑教授が論文で出したオリジナルのもので100kcal以下ということですが、これ、どれくらいきついかご存知でしょうか?

本場のタバタトレーニングは、全力疾走できる自転車(パワーマックスというアスリート用自転車)を使って最大酸素摂取量の170%の強度で行います(最大酸素摂取量とは持久力の指標です)。

この強度はどれくらいかというと、2~3分続けたら疲労困憊でぶっ倒れる強度です(笑)

つまり、4分続けるということはもう疲労困憊で動けなくなることが前提でやるトレーニングなわけです。

実は自分も、このタバタトレーニングを大学の卒論研究として部活のメンバーと一緒に週3回4週間やりました。

それはもう、きついなんてもんじゃなかったです。

人によってはリバースしちゃう人もいました(実験協力してくれたみんな本当にありがとう。。(笑))

巷でやられているタバタトレーニングは、これより長くやっていたとしてもそんなにへばってしまうような強度でやってはいないと思うので、おそらくもっと消費カロリーは少ないんじゃないかなぁと思います。

たった4分で1時間の運動効果は真っさらな誤解!

『でもじゃあ、たった4分で1時間の運動効果があるんじゃないの?』って疑問に思いますよね?

確かにこれはエビデンスとしても言われているんですが、これも解釈の仕方に誤解がありました。

この謳い文句の根拠になった論文では、4分間のタバタトレーニングで1時間の持久的なトレーニングを行なった時の同じだけの持久力がついたという内容が書いてありました。

(参考:Cardiovascular and Metabolic Demads of the Kettlebell Swing using Tabata Interval versus a Traditional Resistance Protocolより)

つまり、たった4分で1時間分の運動効果というのは、1時間分のトレーニングと同じくらいの身体能力がつくということで、運動1時間分のカロリーが消費できるということではないんです!

それをメディア的にうまく見せて、たった4分で1時間分のダイエット効果が期待できますよ!と言っているのだと考えられます。

運動1時間分の体力がつくのと、1時間分のカロリー消費が期待できるのは別物です。

こう言ったところがメディアに踊らされてしまうと怖いところですね。。。

実際に聞いた!タバタトレーニングでダイエットできた人の根拠

このように、タバタトレーニングはダイエット神話としてなんとも誤解が誤解を呼んでいいますが、海外では実際に『私はtabataで痩せたわよ!』という人がいるそうなんです。

これは実際どうなんでしょうか?と学会でお会いした際に田畑教授に伺ったところ、『あー、なるほど!』と思いました。

その根拠というのは、

タバタトレーニングをやるとあまりのきつさに食欲が落ちる

ということです(笑)

先ほども言ったように、本場のタバタトレーニングは4分でぶっ倒れるくらいのきつい強度で行うインターバルトレーニングです。

それだけ過酷なトレーニングをしたら、否応でも食欲がなくなって食べる量が減るので、それによって痩せるんじゃないかというのが田畑教授から聞いた根拠の仮説です。

つまり、

結局は食事なんですよ!!

どんだけきつい運動をしようがしまいが、食事をコントロールできさえすれば人は痩せます。

タバタトレーニングのダイエット神話には、そういうカラクリがあったということがわかって非常にスッキリしました(笑)

まとめ

以上のことをまとめますと、

タバタトレーニングは爆発力と持久力を同時に上げられる画期的なトレーニングであるが、運動としてのダイエットの効果はあまり(というかほとんど)見込めない。

痩せるためにはきつい運動をするよりも食事をコントロールすることが大切。

今後もこう言ったダイエット情報やトレーニング情報は出続けると思います。

こうした中で大切になるのは、正しい情報を手に入れるアンテナをはり、正しい情報を見極める目を養うことだと思います。

それでもタバタトレーニングで痩せたいんだ!という方はぜひやってみてもいいでしょう。

このトレーニングってどうなの?最近流行りのこのメソッドってどうなの?

という疑問があれば是非ご質問おまちしております!!

参考文献

・月刊スポーツメディスン168号 TABATAトレーニング

・Effects of moderate-intensity endurance and high-intensity intermittent training on anaerobic capacity and VO2max

・Cardiovascular and Metabolic Demads of the Kettlebell Swing using Tabata Interval versus a Traditional Resistance Protocol

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